知財が企業価値を最大化するーーIPO4社の支援実績を持つ”レンタルCIPO”の知財キャリアとは #2
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知財が企業価値を最大化するーーIPO4社の支援実績を持つ”レンタルCIPO”の知財キャリアとは #1
”社長と同じ目線”になってスタートアップをサポートする
ー知財がダイレクトに企業価値に繋がる、オプティムはその成功事例となったのですね。
そうですね。ただ、知財は魔法のツールではありません。知財の難しいところは、誰かに売れる製品やサービスの価値を最大化することはできますが、誰にも売れない製品やサービスの価値を最大化したところでゼロはゼロということです。誰かに売れる製品やサービスになるかどうかは事業部の力量によるところが大きいので、オプティムでは誰かに売れる製品やサービスの価値を最大まで引き上げることに成功した好事例だと思います。
ー株式会社MyCIPOを設立された経緯を教えてください。
オプティム退社後に別の会社の知財戦略責任者(CIPO)として入社しました。すると様々な企業から、うちの知財戦略も進めて欲しいと声を掛けて頂きました。当時は、ボランティアで様々な企業の知財を見ていました。そうしているうちに、人づてに紹介されてお客様が増えていき、お客様から「報酬を支払う」というお話を頂き、2020年に株式会社MyCIPOを設立しました。そのような経緯があり、ありがたいことに初めからお客様がついてくださったので、独立はスムーズでした。ここでも、お客様の視点で物事を考えることが功を奏しました。
ー今までのキャリア経験は今の事業に活きていますか?
新卒で入社したスタートアップでの新規事業開発の経験は、とても重要だったと思います。知財面でのキャリアのみを持つ方は、法律、知的財産権の取得や活用には自信があるけれど、事業の理解度が乏しい傾向があります。特に、経営者がどういうマインドを持って事業を進めているのかはあまり理解しにくいように思います。スタートアップのお客様は、社長と同じ目線でサポートする必要があり、その際に1社目の新規事業開発の経験は非常に役立っていますね。新事業を立ち上げた経験があるからこそ理解できることは多いですね。
今後の知財人材に必要なのは『提案型の知財戦略』
ー谷口さんのような事業視点で知財戦略を考えられる人を育成したい場合、どうすれば良いと思いますか?
マインドや思考は根本的に変わりづらいですが、スキルは後から身につきます。そういう面では、事業をしてきた人が知財スキルを身につけたほうが良いと思います。事業と知財は両軸で考えるべきですが、スタートアップでは人材不足が原因でうまく推進できていません。また大企業では人材はいますが、知財部が独立した存在になっており、事業と結びつきづらいです。顧客バリューを基点に考えられる事業経験者が、知財スキルを身につけて知財戦略をデザインして進めるのがベストだと思います。
ー今まで知財キャリアを積んできた人で、スタートアップと仕事をしてみたいと考えている人にアドバイスはありますか?
単純な事務作業は、今後AIなどで自動化される可能性が高いと考えています。しかし、0から1を生み出すクリエイティブな業務のAI化は難易度が高いと思います。例えば、コンサルティングのAI化です。これからの知財人材へアドバイスをするとしたら、提案型の知財戦略を身につけることをおすすめします。またそのような知財人材は、スタートアップ業界では圧倒的に不足していますので求められています。
ー谷口さんの今後の展望を教えてください。
スタートアップのお客様には『IPOに向けた知財戦略』に特化していきます。端的に言えば、知財戦略分野の上場請負人ですね。まずは、事業がピボットする可能性がある事業ステージでは、顧客バリューが明確になっていないケースも多いため、事業がピボットしても無駄にならないよう単発の出願で事業を守り、事業の基本特許を取得します。そして、IPOに向けて体制を構築するN-3期(体制構築期)またはN-2期(直前々期)では、顧客バリューを明確にできる時期になっていますので、顧客バリューを基点に知財戦略をデザインして進めて会社の成長を最大化するのが、経験上ベストだと考えています。お客様の事業ステージに合わせて、効果的にIPOに向けた知財戦略を提案しています。
また大企業のお客様には、『DX新規事業の知財戦略』に特化していきます。事業の軸をDXにシフトチェンジする大企業が増えてきました。これまでにIT関連事業をしてこなかった業種の企業知財部では、DX新事業の知財戦略をデザインして進めることは難しい現実があります。新規事業の立ち上げ経験と、事業の軸をシフトチェンジすることに成功した経験を活かして、効果的にDX新事業の知財戦略を提案しています。
40社以上の支援実績と、その内4社のIPO支援実績を活かして、『レンタルCIPO』として多くの人のためになる知財戦略を提案しています。知財戦略で会社の成長を最大化することは、自分でも自信を持っています。
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