【日常に潜む知財シリーズ】クラウドファンディング編（１）クラウドファンディングをする前に特許や商標は出願しておくべき？
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日常に潜む知財シリーズ第２弾！
第１弾では、どの世代もよく利用している「YouTube」に隠れた知財についてお届けしました。
【日常に潜む知財シリーズ第１弾『YouTube編』はこちら】
【日常に潜む知財シリーズ】YouTube編（１０）≪完全保存版≫一発丸わかり！動画配信で気を付けるべき知財のまとめ
第２弾は、「クラウドファンディング」です！！
時代の変化とともに、起業をしようとする若者が増えている昨今。
誰でも簡単に登録ができる上、自分のプロジェクトを知ってもらうきっかけにもなるため、クラウドファンディングを利用した資金調達も主流になってきていますよね。
しかし、このクラウドファンディングにも、注意しておくべき知財が隠れているのです・・・。
取り返しのつかない事態にならないよう、クラウドファンディングを始める前に、クラウドファンディングに隠れている知財について知識をつけておきましょう！
今回も、One ip特許業務法人の弁理士の先生に、弁理士目線で注意すべきクラウドファンディングの知財について聞いてみました！
（１）『クラウドファンディングをする前に特許や商標は出願しておくべき？』
友人と一緒にアパレルブランドを立ち上げてTシャツを販売しようと準備を進めていた私。
「ブランド名とTシャツのデザインも決まったし、あとはお金をどうやって集めるかだな・・・。あ、まずはクラウドファンディングやってみようかな！」
早速、クラウドファンディングに登録して、せっせと準備を進めていたある日のこと。
「あれ、そういえば、ブランド名って商標登録をしたほうがいいって聞いたことあるけど、どのタイミングで考えたほうがいいのだろう・・・。でもまだ正式なブランドでもないし、お金もないし・・・。クラウドファンディングのタイミングで考えるのはちょっと早い？？」
そこで、知り合いの弁理士の先生に聞いてみることにしました。
＼教えて！弁理士の先生！／
『クラウドファンディングをする前に特許や商標などは出願しておくべき？』
【商標の場合】
「まずはクラウドファンディングでブランドやサービスの需要があるのかどうか様子を見るというのはあると思いますが、第三者の目にブランド名やデザインなどが触れる可能性がある以上は、先に商標を出願することをおすすめします。
なぜならば、日本の商標法は、先願主義のため、基本的には、先に出願をした者に権利を与えるというルールになっているからです。もし、クラウドファンディングを見た第三者が、自分たちよりも先に出願した場合、そのブランド名やデザインを自社で使用出来なくなる可能性がでてきます。他者に先に出願されてしまったものを取り消すとなると、かなりの時間と労力とお金がかかってきますので、リスクを回避するためにもクラウドファンディングに登録する時点で商標は出願しておくのが良いと思います。」
【特許・意匠の場合】
「商標と同じく、特許や意匠も予め出願しておいたほうが良いです。クラウドファンディングは、製品やサービスを届けたいという想いで始めると思うので、その製品やサービスを前面に出してPRします。そのため、製品やサービスの内容や外観などが目につきやすくなってきます。
ただ、必ずしも特許や意匠を出願しないといけないのではなく、その製品やサービスが、本当に特許が取れるようなものなのか、それともデザインが斬新だから意匠で守ったほうが良いのか、様々な角度から判断するのが良いと思います。まずは、どういった製品やサービスを提供していくのかがわからないと、特許がいいのか、意匠がいいのかを判断するのが難しくなってきます。最低でもクラウドファンディングのウェブサイトに情報を載せる１～２か月前までに弁理士に相談するのが良いでしょう。知り合いの弁理士がいない場合は、弁理士会の相談会に参加してアドバイスをもらうのもよいかもしれません」
「クラウドファンディングを始める１～２か月前に弁理士の先生に相談したほうがいいのか！！クラウドファンディングの段階から知財を考えておいた方がいいなんて思わなかった！！」
次回は、『クラウドファンディング編（２）特許や商標を出願する前にクラウドファンディングで情報を出してしまったらどうなる！？』について解説します！
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