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どうした特許庁!『商標拳~ビジネスを守る奥義』の誕生秘話に迫る#1

インタビュー

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

まずはこの動画をご覧ください・・・!


「パ…パ…パクられた!?」

え、何があったの?と、つい惹きつけられるセリフから始まる動画『商標拳〜ビジネスを守る奥義~』。

カンフー映画かと思わせる本格的なアクションと、インパクトのあるストーリー展開に、動画を見終わった後『どうした、特許庁!!』と思ってしまったのは、きっと私だけではないはず…。

この斬新なコンテンツ制作の裏側にいたのが、特許庁のデザイン経営プロジェクトチーム。
なぜ『商標拳〜ビジネスを守る奥義〜』は誕生したのか。
今回のインタビューで、ついにその理由が明らかになりました。

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「商標拳~ビジネスを守る奥義~」
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どうした特許庁!『商標拳~ビジネスを守る奥義』の誕生秘話に迫る#2

「特許庁、自らが『デザイン経営』に取り組む。」

―皆さんが「商標拳チーム」でしょうか?

鹿戸さん:はい、「商標拳チーム」というチームはありませんが(笑)。また、人事異動などでメンバーが多少入れ替わっているため、実は今日集まったのが「商標拳」に参加した全員というわけでもないのです。このチームは、特許庁の「デザイン経営プロジェクト」に参加したメンバーで構成されています。

―特許庁の『デザイン経営プロジェクト』とは、どのような取り組みをされているのでしょうか?

鹿戸さん:始まりは、2017年7月に立ち上がった「産業競争力とデザインを考える研究会」です。特許庁はデザインによって企業の競争力の課題を解決しようと有識者と議論を重ね、2018年5月に報告書『「デザイン経営」宣言』を取りまとめました。
「デザイン経営」の本質は、人(ユーザー)を中心に考え、根本的な課題を発見し、これまでの発想にとらわれず、それでいて実現可能な解決策を繰り返し生み出すことを定義としています。特許庁自身も「デザイン経営」を実践しようと、2018年8月にデザイン統括責任者(Chief Design officer : CDO)を設置し、行政サービス改善のための取り組みを始めました。
プロジェクトチームは、6つのチームで始まりました。例えば、出願後に、拒絶理由などの通知を受け取った方のための『お助けサイト』は、UIチームによる検討が基となって、その後の担当の努力により成果になったものです。
『何をすればユーザーにとって一番良いのか?』、『特許庁はどうするべきなのか?』を念頭に置き、それぞれのチームが課題解決のためのプロジェクトを進めています。

―皆さんは6つあるチームの一つということですね。では、このチームからどうして『商標拳〜ビジネスを守る奥義〜』は生まれたのでしょうか?

藤村さん:知財は重要らしいと知っていても、詳しく知るきっかけが無い、周りに相談できる人がいないなどの理由で、知財に関して『孤独』になってしまう経営者が多くいらっしゃいます。このような方は、結果的に知財に無関心になってしまうこともあります。
そこで、このチームでは『どうしたら知財の重要性を、知財に無関心の方に伝えられるのか』ということを繰り返し議論したのです。実際に経営者の方々にヒアリングしていく中で、商標が一番身近なもので、他社に権利を侵害されてしまう等の経営リスクに関する話が一番届きやすいのではないか、ということが見えてきました。そこから、『商標権はビジネスの基本』、『商標権を知らずにビジネスをすることはリスク』というメッセージを届けたいという結論に至りました。その後は、知財に関して孤独な層に届けるにはどうすれば良いかヒアリングと検討を重ね、今回のようなアプローチが良いのではないかと考えたのです。

『届けるためには、何を実践すべきかを考える。』

―今までにないアプローチのコンテンツを発表することは、とても勇気がいることだったのではないでしょうか。

 藤村さん:我々は、今までも『商標の重要性』や『知財の重要性』を伝えるために様々な発信をしてきました。ただ、すべての層には届いているというところまでは至っておらず、より多くの層に届けるには、今までと違うアプローチをする必要があると考えました。奇を衒うということではなく、『届ける』ためにはどうしたらいいかを考え、突き詰めていきました。商標や知財の重要性を『理解』した上で、権利を取得するか否かを考えていただきたい。『その理解がないまま、知財に無関心である』という状況を絶対に避けて欲しかったのです。そのためにまずはSNS等を効果的に使って『面白いコンテンツがある』というところから情報を拡散し、結果的に知財に感心が無い方にも届けていきたいという狙いに至りました。

―実際の反響はどうでしたか。

須崎さん: SNSを中心に、総じて良い反響をいただきました。幅広い層から多くのコメントをいただき、普段は知財をあまり意識していない層にも、ビジネスにおける商標登録の重要性を届けることができたと実感しました。
中には、スタートアップにお勤めの方が、今回の動画を『自分事化』して、自らの実体験を拡散してくださるケースも見受けられました。

 

幅広い層に知財の重要性を伝えるべく生み出された『商標拳〜ビジネスを守る奥義〜』。
後編では、『商標拳』に込めたプロジェクトメンバーそれぞれの想いを語ります。

後編へ続く

どうした特許庁!『商標拳~ビジネスを守る奥義』の誕生秘話に迫る#2



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