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特許調査の価値を最大化するーーAmplifiedの新機能、そして今後の展望とは#2

インタビュー

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

 

#1はこちら↓

特許調査の価値を最大化するーーAmplifiedの新機能、そして今後の展望とは#1

 

知財による会社価値向上は、権利化以外でももたらせる

 

ーこのような課題に気がついたきっかけは何だったのでしょうか?

 

Samさん

私と追川はもともと知財調査会社に勤めていました。そこで業務を行っていて気が付いたのは、このまま特許の量はどんどん増えていくこと。さらに、調査に必要となる業界ごとの専門知識やノウハウも増えていくなかで、調査にかかる費用は増大していくということです。さらに、調査のクオリティを維持していくことが難しいという課題意識もありました。それらを一部解決したのがAI技術でしたが、増大する特許から必要な特許を探し出すだけでは機能として足りません。AIで作業自体を楽にしたうえで、専門スキルを持つ個人の頭の中で得られるナレッジを組織単位で共有できるようにしたかったのです。

今までは知財は「権利」を作るために存在していると感じている方が多かったと思います。しかし、知財を作ることに加えて、知財を最大限活用していきたいと、価値観が変わりつつあると感じています。IPランドスケープという言葉も出てきていますが、多くの人にとっては知財戦略とはどういうものか、深く理解することは難しいと感じています。知財によって会社価値を向上させることを実現するためには、会社が構築してきた知財にまつわる情報を理解することに越したことはありません。このために、社内の各チームが捉えている特許トレンドや調査結果を共有するなど協力する必要があります。AIを活用することで知財に関する専門性を有さないが、知財を活用するべき人、例えば、研究開発者や経営者たちが知財情報にアクセスするハードルを下げ、知財や法律、技術、ビジネス戦略など社内のあらゆる専門家たちの知識を一箇所に蓄積する「ナレッジオートメーション」により、経営、研究開発、事業開発と、特許調査を効果的につなぐことができる、有用なシステムになったと確信しています。

 

調査者フレンドリーなUIを実現

 

ー調査をする人にとって手間は増えてしまうのでしょうか?

 

追川さん

調査を行う方々に一番強調したいのは「今までやっていることを変えなくてもいい」という点です。今までの特許調査で行ってきた、DBを検索して、関連する特許を読み、コメントを記載する、という作業をAmplifiedの中で行うことだけ。それだけで、そのままナレッジを蓄積するフローが組めます。ナレッジオートメーションの開発思想のなかで重要視しているのは、ユーザーにとって取り入れるコストが低いことです。特許調査を行えば必ず経る一連のフローを、Amplifiedの中でやれば、プラスアルファの価値を得られることが魅力です。またUI/UXも、Samが情報階層構造を非常に美しくデザインしてくれたなと感じています。

 

Samさん

調査者視点からデザインを考えると、その時の作業に必要なツールがすぐに解るシンプルなデザイン構造が重要です。以前、US特許庁の審査官から、特許文献を読むときに、紙にハイライトやメモを書き込むのが一番効率が良いと聞いたことがあり、それをデジタルに切り替えたイメージで、且つ誰でも簡単に情報共有ができるようデザインしました。

 

追川さん

普段のワークフローに沿って使ってもらうのが一番です。知財関連のワークフローでよく見かける残念な例として、定期的に行っている他社の特許調査において、特許番号くらいしか保存していない、というものがあります。せっかく特許を読んだならその際に感じたことや考えた情報まで保存してモニタリングできれば、次のタイミングではそのステップをショートカットして、より具体的で詳しいリッチな特許調査ができますよね。

 

知財の戦略的な管理が、戦略的な活用に繋がる

 

ー今後の目標を教えてください。

 

Samさん

私達は「知的財産のより戦略的な管理方法を可能にしたい」と考えています。特許を「権利化」から「活用」にシフトしていきたく、例えばモニタリングでも、注視している関連特許に社内のナレッジを付加した管理を可能にすることで、自社の注目特許や着眼点を全体で認識することができ、調査ナレッジが資産になります。

これは、従来の特許調査ツールには無かった機能です。より戦略的な知財活用が可能になります。このような機能を搭載したAmplifiedをもっと多くの人に利用してもらい、特許の戦略的活用を行えるサービスにしたいです。また、Amplifiedへの「ナレッジオートメーション」の追加はゴールではありません。ここからがスタートで、引き続きAIの研究開発と、プラットフォームの開発をしていきます。ユーザーのヒアリングも進めながら、持続可能なデータトリブンのイノベーションを促進していきたいです。

 

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特許調査の価値を最大化するーーAmplifiedの新機能、そして今後の展望とは#1

 

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