徹底した効率化が、新たな価値を生む#1

インタビュー

 近年、様々なテクノロジーの発展によって、業務の効率化が進んできています。しかし、まだまだ非効率な業務は絶えず、本質的な業務にあまり時間を割けない現状もあります。株式会社root ipの代表、大倉 昭人氏が開発した特許管理システム「root ipクラウド」は、データの一元管理を可能にしたことで、業務効率化を推進しています。「root ipクラウド」の誕生の背景には、弁理士として長年活躍してきた大倉さんだからこそ感じた業務の非効率さがありました。

『利用者目線のシステムづくり』

―大倉さんはもともと弁理士でいらっしゃいますが、なぜ特許管理システムを開発することになったのですか。

 特許事務所に残る紙文化に、効率の悪さを感じたことがきっかけです。社内に散らばった情報をシステムで一元管理出来たら便利なのではと思い、最初は社内用の簡単なシステムをつくってみました。すると、社内で次々と利用してくれるようになり、フィードバックも沢山もらうようになったので、もっと自分の仕事や周りの人の仕事を効率化していけたら、みんなが便利な世の中になるのではないかと「root ipクラウド」を開発しました。

他にも特許管理システムはいくつかあると思いますが、「root ipクラウド」が他と違うポイントはどこでしょうか。

 思想が違うかなと思います。今までの特許管理システムは、データを記録しても弁理士の実務には十分に活用できていないイメージがあります。「root ipクラウド」は、実務に使えるシステムをコンセプトに基礎構造の設計に結構こだわっていて、従来の特許管理システムのようなデータの記録はもちろんのこと、実際に仕事を行う際も使いやすいようにデータを整理しているのです。

データの整理の仕方をこだわっているのですね。他にもシステム作りで意識していることはありますか。

 現在「root ipクラウド」のユーザー数は1000人を超えていて、日々たくさんのご意見を頂きながら常にアップデートを繰り返しています。開発スピードも重視していて、例えば、先日もユーザーからいくつか改善のご要望をいただいたので、その週末には改善版をリリースしました。

―ユーザーからの要望があれば、すぐに対応するようにしているのですね!

 そうですね。アップデートを繰り返していくと、より効率的になって、生じていたイライラも減りますよね。ユーザーの声にはすぐに対応するようにしています。

『より人間が使うべきところに時間を使えるようになる』

実際、「root ipクラウド」のユーザーからの反響はどうでしょうか。

 使いやすいと言っていただくことが多いです。あとは、使い込めば使い込むほど効率があがるという声も頂きますね。

今後、さらに「root ipクラウド」のようなIP Techが広まっていくと、業務がますます効率化されていくと思います。大倉さんは、そこから弁理士や特許事務所の職員の働き方がどのように変化していけばいいなと思いますか。

 私は、機械に任せられる仕事は機械に任せていいと思っています。今まで手作業で行っていた業務が、「root ipクラウド」を使っていただくことでコンパクトになって、より人間が使うべきところに時間を使えるようになると思うのです。

人間が使うべき時間ですか。

 はい。人間にしか出来ない仕事に時間を使って欲しいです。例えば、意見書の反論を考えることや、請求項を練り上げることなどですね。他の作業は機械に任せることで、浮いた時間を考える時間に充てられます。その結果、権利もより質の高いものになっていくと思うのです。

―後編へ続く。

【後編】徹底した効率化が、新たな価値を生む

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